
下部消化管内視鏡検査はスコープを肛門から挿入していくことで、大腸(直腸、結腸)や小腸の一部を観察することができます。色調や粘膜面の変化を詳細に観察することによって、癌か非癌か鑑別することが可能です。
癌を疑う組織があれば、一部を内視鏡で採取し、病理検査に提出します。このほか、検査中にポリープを発見し、切除が必要と判断した場合は、その場で切除することもあります(条件あり)。
下部消化管内視鏡検査を行うには数日前から準備を行う必要があるため、前もって検査の予約が必要となります。
検査までの主な流れは下記に記してありますが、詳細は予約時にお聞きください。
このような症状の方は
ご相談ください
- 便潜血検査で陽性との判定を受けた
- 血便がみられる
- 便通異常(便秘・下痢)を繰り返す
- 便秘が慢性的に続いている
- 大腸ポリープや大腸がんの治療を受けたことがある
- 腹痛がずっと続いている
- お腹にハリを感じている(腹部膨満感)
- 貧血が続いている
- 体重が急激に減少した
など
日帰り大腸ポリープ切除
について
先でも触れましたが、大腸カメラでの検査時に腸内でポリープを発見し、切除可能となれば、そのまま日帰りポリープ切除を行います。
ただし切除可能な条件として、ポリープが内視鏡での切除に対応できる大きさや形状であること、検査を受けられている方が前もって切除希望であること、抗血栓薬を内服している場合は内服が一時中止可能であること、等があります。
当院での手術方法として、以下の3つの方法がございます。
- ① EMR(内視鏡的粘膜切除術)
- ポリープ下に生理食塩水を注入し、ポリープを浮かび上がらせた後に、高周波スネアというリング状の切除器具を用いてポリープを切除する方法です。
- ② Cold snear polypectomy
- 高周波を用いずスネアだけでポリープを切除する方法です。
- ③ Cold forceps polypectomy
- 小さなポリープであれば、ジャンボ鉗子という道具を用いて、かじり取るようにポリープを切除します。
いずれの方法も粘膜を傷つけるため、切除後に出血や穿孔(穴が開くこと)のリスクがあります。そのため大きさによっては切除面をクリップで閉鎖致しますが、それでも治療後7-10日は切除した部位から再出血するリスクがあります。そのため、仕事や運動等の日常行動をはじめ、飲酒や食事などについても制限がありますが、詳細は治療後にお伝えいたします。
また、内視鏡による日帰り手術で切除できるポリープの数にも限りがあります。一般的には5~6個程度とされており、それ以上の数があるという場合は、間隔を空けて別の日に切除を検討することになります。
なお、発見したポリープが当院では切除困難と判断された場合は、切除可能な高次医療機関へ紹介いたします。
検査前日、当日の注意点
検査前日の注意点
- 検査前日の朝食、昼食、夕食は検査食を召し上がっていただき、19時までには終えて下さい。アレルギーなど検査食が摂取できない方はスタッフから説明いたします。
- 繊維質の多い食品(ひじき、わかめ、きのこ類、こんにゃく 等)と種子の多い食品(キウイ、イチゴ 等)は、検査の2~3日前から避けるようにしてください。
- できるだけ早めに就寝し、体調を整えてください。
検査当日の注意点
- 常用薬のある方は、事前にスタッフと御相談ください。
- 水・お茶についての制限はありません。
- 鎮静剤を使用した方は、検査当日は、ご自身の運転(車、バイク、自転車 等)は控えてください。
検査の流れ(来院後)
- 院内到着後、下剤を服用
- 腸内を観察しやすくするため、500~1000mlの下剤と水を複数回に分けて飲みます(個人差があります)。
- 便がきれいになれば、検査の準備が完了となります。
- 鎮静剤を投与
- 原則鎮静剤、鎮痛剤、鎮痙剤を使用しますが、ご希望あれば使用せずとも検査可能です。
- 鎮静剤を使用した場合、検査中は意識が薄らいだ状態になりますが、呼びかけには反応することはできます。
- 内視鏡の挿入
- 検査台に体の左側を下にして横になり、肛門から内視鏡を挿入していきます。
- 途中で仰向けや右向きなど体位変換をしていただきます。必要時に腹部圧迫を行うことがあります。
- 検査開始
- 主に大腸内腔を観察します。その際、異常が疑われる部位があれば、一部組織を採取し、病理検査に提出することがあります。
- 検査中に切除が必要なポリープがあれば詳細に観察し、切除可能であればその場で切除致します。
- 検査終了
- 観察のみであれば、15~30分程度ですが、個人差はあります。
- 検査後の注意点
- 通常の検査だけであれば特に注意点はありません。
- ポリープを切除した患者さまは、検査当日はシャワー程度にし、刺激の強い食品、アルコールは1週間程度避け、同様に腹圧に負荷をかける運動を控えて下さい。